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二唐刃物鍛造所

2016_10_14
デザインを進めている家具のパーツのことを相談しに二唐さんへ。
打ち刃物の工程を見学させてもらえました。
自分がもっている先入観や、想像力の乏しさに愕然とします。
出来上がったものを見て、そこに至るまでの真実をただ「大変そう」という言葉でしか理解していないんだなと。
写真は研磨して刃をつける前の包丁。
この形になる初めの材料は、棒状の鉄の塊。
熱を入れて、熱さと戦いながら叩いて伸ばしてこんな形にしていくのです。
そして、僕らが普段見ている包丁の、あの鋭利な刃はこの厚い鉄の板を削って磨いて刃にするのです。
そりゃそうでしょっていうことなのかもしれないけど。
実物と、手がける人を目の前にして、あっそうだよね、そうなんだよねって、あらためて理解するこの感じは、わかっていたはずなのに、実際の気づきはほとんど「発見」にちかいほどの驚きがあります。
僕の工場に来て、椅子ができる前の材料を見て、あっそうだよね、木なんだっていうお客さんの反応。
革の鞄になる前の革の姿が牛の姿をしているのを見て、あっ生き物なんだと気付く。
こういう発見は、暮らし方や、生き方、ものの選び方、ものへの触れ方、自分だったら作るものに深みを与える大切な経験になるんだろうなと思います。