長柄
- posted 3月 8, 2021
特注で六尺と五尺の長柄を作っています。
通常の一尺前後の鋸も、使いやすいものを作るのは難しいなぁと思ってましたが、長柄は本当に難しい。
あーでもないこーでもないと、何本も型を作っています。
人それぞれ好みが違う、微妙なたまり具合。(「たまり」は津軽弁で反り、たわみ、みたいな意味。ずんぶたまってらな=随分反ってるな、みたいに使います。)
たまりもそうだし、樹種、長さや、重さ、重心の位置や、使い勝手に関わる細部の造作、これまでりんご産地の歴史のなかで、様々な形が生まれて、大げさにいうと流派みたいなものが生まれて、結構好みが細分化しているように感じます。
でも、このくらいが使いやすいだろうなぁという、自分なりの解みたいなものは作ってて見えてきて、それが、実際使われて、いいとか、よくないとかがまた自分の所に返ってきて、またよくなっての繰り返しを、これからずっとやっていくんだろうなぁと、鋸柄作りは、作りながらそんなことをよく思います。
あまり答えを決めつけずに、ゆらりゆるりと応えていきながら、農家さんとの関わり合いを含めて、そういう物作りを楽しんでいけたらいいですね。